敏感肌向け化粧品選びのチェックポイント

【皮膚科医監修】 

‘Non-Comedogenic’,_‘Hypoallergenic’_and_‘Fragrance-Free’--1

乾燥肌・敏感肌のスキンケアでは、皮膚科学に基づいた低刺激性の化粧品を使うなど、肌にやさしいものを選ぶことが大切です。肌にやさしい化粧品を選ぶ為に、以下の項目を確認しましょう。 

1. 無香料

敏感肌は少しの刺激でもダメージを受けやすいため、刺激物となりえる香料を使用していない化粧品を選ぶと良いでしょう。 

2. 低刺激性

化粧品は開発段階で化粧品の安全性を確認する為、様々な試験が実施されます。その中でも低刺激性を確かめる為の代表的な試験方法としてパッチテストやスティンギングテスト、アレルギーテストがあります。これらの試験で刺激が弱いことが確認されると「低刺激性」と記載されています。 

3. パッチテスト

化粧品などを使用したときにヒリヒリ感、ピリピリ感、つっぱり感、ほてり感、かゆみといった感覚的な不快反応が生じないかを確認する試験です。被験品を適用した皮膚テスト用テープを被験者の背部に貼付し、24時間後に剥離します。試験は皮膚科専門医管理下で実施し、剥離1時間後および24時間後、被験部位に生じた紅斑、浮腫、丘疹などの皮膚反応を本邦基準に従って判定されます。この試験成績にもとづいて安全性が確認された製品には「低刺激」「敏感肌向け」「敏感肌向けパッチテスト済」などと表示する事が可能です。 

4. スティンギングテスト

刺激を感じやすい"敏感肌"の方の頬に化粧品等を塗布し、一時的なヒリヒリやかゆみ感などの感覚刺激(スティンギング)を評価します。この試験成績にもとづいて刺激が弱いことが確認された製品には「低刺激性」「刺激が少ない」「スティンギングテスト済み」と表示することが出来ます。 

5. アレルギーテスト

化粧品等の被験物質を3週間、計9回貼付して累積刺激(連続刺激性)を経過観察する試験です。続いて2週間休止し、これまでと別の部位に再度24時間貼付し、剥離48時間後および96時間後の皮膚反応から刺激性およびアレルギー性を評価します。テストした製品は、「アレルギーテスト済み」「累積刺激テスト済み」と表記されます。 


これらの項目を乾燥肌・敏感肌向け化粧品を選ぶ際の参考にするとよいでしょう。 


(1) http://www.dermletter.com/skin-care-science/non-comedogenic.html



(2) https://www.fda.gov/Cosmetics/Labeling/Claims/ucm2005203.htm



(3) https://www.epa.gov/sites/production/files/2016-10/documents/saferchoice-factsheet-fragrancefree_0.pdf


doctor Igarashi

監修:皮膚科医 


五十嵐 敦之 先生 


医学博士 


NTT東日本関東病院 皮膚科部長